ゆうパックって!


日本郵政ゆうパックって必要だろうか?


例えば、クール宅急便を作ったのは民営企業のヤマト運輸である。
彼らは多くの配達車に冷蔵庫を設置するという莫大な投資をし、新しい事業を始めた。


北海道でとれた毛蟹を自宅に送ったり、沖縄のブルーシールアイスクリームを友達に届けたり、
なんてことができるようになったのは、彼らの企業努力の賜物だ。
お客さんからのニーズを的確にすいあげた成果だろう。



しかし、あろうことか国営企業だった郵政はそれをパクって、クール配送のゆうパックを始めた。
民間企業がやるなら、それは正しい競争だから構わない。
しかし、国民の税金で成り立っている官業がやるべきことではない。


国とは、民間企業がどうしてもできないようなサービスを提供するのが本筋だろう。
これは明確な民業圧迫である。




そして、今回の遅配問題の件。

週刊ダイヤモンド」も、今回の遅配は、構造的問題である、と断じている。
事前の研修や訓練はなく、研修用資料を「読んでおけ」と渡されただけの職員も少なくないと。
集配用新端末も人数分揃わないありさまだと。
まさにぶっつけ本番で事業統合したのだ。


このろくな準備もしなかった問題の根っこにあるのは体質の問題と、僕も思う。


そもそも、冷凍の商品が何故解凍になって届くのか??
遅配があったとしても、冷凍倉庫や冷凍配達車を利用している限り解凍されないはず。



ヤマトや佐川といった純粋民間企業に比べると、まったくお粗末である。
やはり、「国営企業」という甘えの体質が垣間見えるのだ。
問題が発生しても、国営で守られているので助けてくれるという甘えである。



この遅配問題は、現在も抜本的な解決策が講じられた訳ではなく、
人海戦術での対応に頼っているらしい。
いずれ限界を迎えるのは目に見えている。
今後、同様のことが、立て続けに起きる可能性は残念ながら高い。



にも関わらず、日本郵便の鍋倉社長は、
「今回の件は誰も悪くありませんし、誰にも責任はありません」とのたまっている。



改めて、この会社は完全民営化するか、廃業するかのどちらかだな、
と思う今日この頃なのである。